毒針に注意!攻撃性の高いオオスズメバチの特徴と駆除対策

蜂
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スズメバチの中でもオオスズメバチは、日本にいる昆虫の中では最強クラスの強さを誇っています。しかも、そんなオオスズメバチに刺されて死亡する人は年間数十人にものぼるといいます。

またオオスズメバチは、同じスズメバチの仲間の巣を襲うということでも知られています。ここではそんな恐ろしいオオスズメバチについて詳しくご紹介いたします。

凶暴なオオスズメバチの生態

スズメバチの中では最大クラスのオオスズメバチ

スズメバチといえば、日本の昆虫の中では最も危険な生き物です。そんなスズメバチの中でも最大クラスがオオスズメバチです。しかもこのオオスズメバチは、驚くことに日本で生まれたスズメバチなのです。つまり東南アジアにいたスズメバチが、日本にたどり着いてオオスズメバチに進化したのだといいます。

そんなオオスズメバチが日本で誕生した背景には、日本の温暖な気候や餌が豊富、外敵が少ないなどの要因が上げられます。ちなみに通常のスズメバチは体長が3㎝程ですが、このオオスズメバチは何と4㎝程の大きさです。女王蜂になると4.5㎝程にもなります。

最大クラスというだけでなく凶暴

オオスズメバチは日本にいるハチの中では最大クラスと申しましたが、大きいだけではありません。ハチの中では最も強い毒を持っており、攻撃性も強いので警戒すべき危険な昆虫なのです。そんなオオスズメバチの攻撃方法ですが、毒針で強い毒を流し込むというだけでなく強力な大あごで敵を噛み殺してしまいます。

さらには、飛翔能力にも優れており時速40㎞で飛び回ることができます。ちなみに時速40㎞といえば、自動車の速度には及ばないまでも単車の速度に相当するでしょうね。そして狩りをする際には、1日およそ100㎞もの距離を移動するといいます。

オオスズメバチの毒の強さは?

スズメバチの中では唯一非酵素系神経毒・マンダラトキシンが含まれている

スズメバチに刺されて痛いと感じる原因には、アミン類の毒素が含まれているからだといいます。このアミン類の毒素には、ヒスタミンやセロトニンなどの毒素成分が含まれています。とりわけセロトニンは、ヒスタミンの効果を倍増させて痛みを激しくさせる働きがあります。

一方、オオスズメバチの場合には、スズメバチの中でも唯一非酵素系神経毒・マンダラトキシンという毒素が含まれています。こうした神経毒といってもピンとこないかもしれませんが、要するに筋肉を動かしたりする神経がマヒしてしまうという毒物です。それから、オオスズメバチは神経毒だけでなくアミン類のセロトニンも持っています。

セイヨウミツバチのほうが毒性が強い

ハチが持っている毒について、マウスを使った毒性試験を行ったところセイヨウミツバチの毒性が最も強いというデーターがあります。ただしこの実験結果は、毒の量を同一にして出た結果に過ぎません。そのためセイヨウミツバチとオオスズメバチとを比べれば、明らかにオオスズメバチのほうが断然大きいといえます。

そうした体長の大きさは、刺された際の毒の量についても同様です。やはりオオスズメバチに刺されたほうが毒が大量に注入されるので、その分痛みやダメージも大きくなります。

オオスズメバチ対策について

服装に注意

オオスズメバチに限らずハチは、黒くて動く者に対して攻撃をするという性質があります。それは、巣を襲う黒いクマに対する本能的な防御反応の一種でもあります。従って、オオスズメバチがいそうなところに行く際には、黒い服装はなるべく避けるようにしましょう。

もちろん、黒い服装に注意するだけでなく頭髪も帽子などで隠すようにするべきです。さらには、匂いのフェロモンに左右される性質もあるので、香水や整髪料などを使わないようにすることも大切です。また、オオスズメバチに遭遇した際には、逃げ回ったり手で振り払ったりするとさらに怒らせる結果となってしまいます。

巣には絶対に近づかない

スズメバチが、民家の軒下に巣を作るというのは多くの人がご存知です。一方、オオスズメバチはというと、山の土手の土の中や土の中の木の根っこ付近に巣を作ります。そのため、登山や山菜採りなどに出かける際には、オオスズメバチの巣に近づくリスクが高くなるといえます。

そのため、登山や山菜採りの際にはオオスズメバチの巣には近づかないように注意する必要があります。また、神社の木の根元にもオオスズメバチは巣をよく作るので注意しないといけません。しかもオオスズメバチに限らす、どんなスズメバチでも巣に近づくと敵とみなして襲ってきます。

まとめ

スズメバチの中でも最も危険なオオスズメバチの生態や毒性・対策などについてご紹介いたしました。登山や山菜採りで山に行く機会が多い人はとくに注意が必要でしょうね。