26マムシに限らすヘビが大好きという人は少ないでしょうね。中には、触るのはもちろんのこと見ているだけで気持ちが悪くなるという人もいるかもしれませんね。ちなみに海外ではガラガラヘビやコブラがお馴染みですが、やはり日本では毒ヘビといえばマムシが真っ先に挙げられます。ここでは、そんなマムシについて詳しくご紹介してみたいと思います。
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日本の毒ヘビの代表「マムシ」とは
日本全土に生息しているニホンマムシ
ニホンマムシは、単にマムシとも呼ばれていて南西諸島を除く日本全土の森林や藪などに生息しています。体長は、50㎝前後でそれほど大きくはありません。このマムシに噛まれたという方の多くは、農作業や草刈り、あるいは山菜採りなどの際だといいます。
また近年では、アウトドアを楽しむ方が多くなっています。そのため、うかつに叢などに近づくとマムシに噛まれる危険性が十分にあります。そういう意味では、マムシという毒ヘビの生態や対策についても知っておく必要があるでしょうね。
三角頭と銭型の迷彩模様が大きな特徴
ヘビといえば、どんなヘビでも可愛いという方は少ないと思います。とりわけ毒ヘビの代表格でもあるマムシの場合には、大きな三角頭をしていて銭型の迷彩模様が全身に入っています。それに全体的に太く短いので、明らかに薄気味悪いという印象を受けます。
またマムシは夜行性だといいますが、昼間でも雑木林や叢などでエサを求めて活動をしていることがあります。あるいは、木の根っこや岩陰に潜んでいて獲物が近づくのを待ち構えていることもあります。従って、そうした場所に不用意に近づくとマムシに噛まれる恐れが十分あるといえます。
マムシの毒の強さってどれくらい?
沖縄のハブよりも毒性が強い
マムシの毒性については、沖縄に生息しているハブよりも強いといいます。その代りハブよりも体が小さいので、例え噛まれたとしても毒の量自体はそれほど多くはありません。そうはいっても、体を動かすと毒が全身にまわってしまいます。そのため、安静にしながら速やかに救急車を呼んでマムシ抗毒素血清を投与してもらう必要があります。
たまに映画などを見ていると、毒ヘビに噛まれた個所を口で切開して毒を吸いだすというシーンがあります。もちろんそんな応急処置は、毒を体内から吸い出すことができるので理にはかなっています。ただし、口内に虫歯などの傷があるとそこから毒が体に回ってしまいます。
タンパク質を溶かして血管組織を破壊してしまう毒性
日本三大毒ヘビといえば、マムシ以外にハブやヤマカガシが上げられます。これらの毒ヘビの中で一番毒性が強いのはヤマカガシで、ハブの10倍マムシの3倍の毒性です。その次がマムシで、ハブの毒性は三番目だといいます。そしてマムシやハブの毒には、タンパク質を溶かして血管組織を破壊する性質があります。
そのため、マムシに噛まれると患部に激痛が走り内出血が拡大していきます。そして内出血で患部が腫れ上がって、やがては筋肉組織が壊死してしまいます。実際の例では、年間にすると3000人程の人が噛まれており、そのうち10人前後の人が亡くなっています。また例え一命を取り留めたとしても、手足を切断するといった方もいます。
有名なマムシ酒って本当に効くの?
マムシ酒の作り方
生きたマムシを一升瓶に入れて、7分目程度水をいれます。その後、マムシの老廃物で水が汚れるので何度か水を入れ替えます。その際、マムシが呼吸できるようにフタに穴を開けておきます。水がきれいになった時点で、水を出して今度は10分目程焼酎を入れます。
最短であれば、1年程マムシをつけておくと飲めるようになります。こうしたマムシ酒には、実際にマムシが入ったままの状態のものが多くあります。これは、本当にマムシ酒であることを証明する意味合いもあるかもしれませんが、何よりもマムシのエキスが焼酎の中に浸み込みます。
マムシ酒の効能
マムシ酒は、通常の飲用酒とは違って特効薬といった扱いで利用されています。よくいわれるマムシ酒の効能としては、滋養強壮や疲労回復・鎮痛効果などが上げられます。とりわけ、マムシ酒の鎮痛効果は明らかだといいます。
例えば、怪我や打ち身・捻挫・火傷などの患部にマムシ酒を染み込ませたガーゼを貼り付けておくと、痛みや腫れが引くといいます。あるいは、下半身がポカポカとして元気になるともいいます。医療科学的には、マムシ酒にはタンパク質を構成するアミノ酸が多く含まれているからだといいます。
まとめ
マムシの生態や危険性さらには、マムシ酒の効能についてもご紹介しました。とりわけアウトドアが当たり前になってきた近年では、誰もがマムシに対する知識や対策を持っている必要があるといえるでしょうね。